東京都内に企業が集中しているということもあり、毎年地方から上京する就活生が目立ちます。首都圏の学生に比べると、地方の就活生にはたくさんの苦労がありますよね。
そこで今回は、地方の就活生が感じる苦労や実態を見ていきたいと思います。
就活費用
地方の就活生が持つ一番の悩みは、やはり「就活費用」だと思います。ある程度の資金を貯めていないと、忙しい就活中に単発のアルバイトをしなければいけなくなることも…。主にどんなことに資金を使うのか見ていきます。
交通費
上京就活組が避けて通れない出費は「交通費」です。東京まで出向く回数や距離にもよりますが、決して安い金額ではありません。東京に到着してからも、説明会や面接会場まで行くための電車賃もかかります。
主に地方の就活生が使う交通手段は以下の通りです。
新幹線
おそらく最も利用する人が多い新幹線。移動が楽ではありますが、最も高い交通手段と言えるでしょう。指定席の場合はさらに金額が上がります。
新幹線を利用した場合にかかる、全国から東京までの所要時間(最短)と費用をまとめてみました。
飛行機
北海道や沖縄など、新幹線での交通の便が悪い場所に住む就活生が多く利用する飛行機。新幹線に比べると手続きが面倒ですが、早い時期に予約すると格安で移動することができます。日程が前もって決まっている説明会やセミナーに参加する際は、早めに確保しておきましょう。しかし、面接の予定は突然入ることが多いため、何度も飛行機で東京へ向かうのは経済的に厳しいと感じる就活生が多いと思います。
夜行バス
時間はかかりますが、最も安く東京へ移動できるのが夜行バスです。新幹線の3分の1~半額程の金額のため、人気の交通手段です。ただし、到着した日の午前中に面接などが入っていると、体力的に厳しいことも…。夜行バスを利用する際は、到着した日の予定は無理なく設定した方が良いかもしれません。
夜行バスは日程やバスの種類によって値段が大きく変わりますので、利用を考えている人はチェックしてみてください。
宿泊代
交通費と並んで地方の就活生を苦しめるのが宿泊代です。どのようなところに泊まっているのでしょうか。過去の就活生に人気の施設をご紹介します。
ホテル
地方から上京している就活生は、ビジネスホテルに宿泊するパターンが多いようです。相場は1泊5,000円~1,5000円で、安いホテルを見つけることができれば長期滞在も可能となります。
また、カプセルホテルも人気です。最近は綺麗で設備がよく、女性も安心して宿泊できるようになっています。一般的なビジネスホテルよりもリーズナブルなため、宿泊費を抑えたい就活生に多く利用されています。
ネットカフェ
費用を最小限に抑えるために、ネットカフェを利用する就活生もいるようです。最近では完全個室のネットカフェも多いですよね。
しかし、忙しい就活中に利用するのはあまりおすすめできません。慣れない土地で連日の説明会や面接参加で緊張していますし、しっかりとしたベッドで寝なければ疲れが取れず、本領を発揮することができないからです。しっかり休養を取ることも、就活を成功させるコツです。
友人の家
大学入学時に上京して一人暮らしをしている友人を頼ることもあるようです。連日宿泊させてもらうのは迷惑かもしれませんが、東京に来ている間の1日だけ泊まらせてもらうのも良いかもしれません。
緊張感や孤独による不安が大きい上京就活で、知っている人と話ができるというのは精神的にも楽になると思います。
就活シェアハウス
最近よく耳にする就活シェアハウス。地方の就活生限定のシェアハウスで、1泊~数か月滞在できます。料金も1泊2500~4000円とリーズナブルです。1ヶ月滞在するとしても5万円前後なので、ホテルに宿泊するよりは断然安いです。中には無料のシェアハウスもあるそうですよ。また、宿泊者全員が地方から上京しているので、情報交換や悩みの共有もできます。
女性は安全面が最も気になるところだと思います。先輩や友人が泊まったことのある施設や、女性限定のシェアハウスを選ぶと良いでしょう。
飲食代
上京中の飲食代は意外にかかります。キッチン付きの宿泊施設でない限り、朝昼晩と自炊することができない環境です。
また、地方の就活生は1日に数件の説明会や面接をこなすため、空き時間にカフェなどの飲食店利用が増えます。飲み物1杯でも、積み重なれば大きな出費となります。
コンビニなどで安く済ませようと思っても、東京都内にはベンチなどが少なく、食べる場所がなかなか見つかりません。土地勘のない場所ですので、予め目的地付近にある飲食店の場所と値段を調べておくと良いでしょう。
時間の確保
地方の就活生がもう一つ苦労する点として挙げられるのが「時間の確保」です。上京して就活するためには、ある程度まとまった時間が必要になりますし、関東の学生に比べて時間も受けられる企業も限られてきます。予めスケジュールを立て、計画的に就職活動をしましょう。
大学の講義・ゼミ
いくら就活中とはいえ、講義に出席しなければ卒業できません。よって、特定の曜日には大学に戻る必要があります。何度も行き来していては、時間もお金もかかります。就活は短期間で集中して行ったほうが良いでしょう。単位は就活が始まる前にある程度取得しておけば、就活に費やせる時間が多くなります。
試験・レポート
試験やレポート、あるいは小テストなども成績や卒業に関わってきます。簡単に東京に行くことができない地方では、試験期間に選考が被ってしまうとどちらかを諦めなければなりません。選考に残った場合の日程は把握しておいた方が良いでしょう。
アルバイト
就活生の皆さんの中には、学業や就活と並行してアルバイトをしている方も多いと思います。アルバイトは時間の拘束が長く、急な面接が入った場合には対応できないこともしばしば…。多くの資金と時間が必要な地方の就活生は、就活が始まる前にある程度の資金を集めておかなければ、余裕をもって就活することができません。資金面の準備は前もってしておきましょう。
発行書類関連
選考が進むと、成績証明書や健康診断書などの提出を求められる場合があります。企業へは郵送する場合がほとんどですが、発行元の学校へは直接取りにいかなければならない場合が多いです。提出期限もあるため、選考で東京へ出向く日程を考慮して発行の申請を行ってください。
情報格差
就活中に地方の就活生が痛感するのは情報格差です。今の時代はインターネットやSNSで簡単に情報を手に入れることができますが、実際の雰囲気は東京や近郊の学生にしかわかりません。
また、経団連が発表している就活スケジュールでは、3月に就活解禁、6月に面接解禁となっています。しかし、経団連に所属していない企業はそれよりも早く選考をスタートしている場合があります。3~4月に上京しても、すでに内定をもらっている学生がいる状況に焦ってしまうでしょう。
このように関東の学生にしかわからない動きもあるため、地方の就活生は毎年出遅れてしまうケースが多いのです。
東京にはインターンや職業体験、合同説明会などのイベントが豊富ですが、地方就活生はなかなか参加しづらいです。初めは就活の慣れに差を感じますが、落ち着いて自分のペースと計画で進めてください。
おわりに
地方の就活生が感じる苦労について解説しました。いかがでしたか。
首都圏の学生に比べて不利な点も確かにありますが、歓迎してくれる企業はたくさんあります。「遠くから参加してくれてありがとう」という言葉を掛けてもらえることもあり、励みになるでしょう。
まずは「就活費用」、「時間の確保」、「情報格差」の3点に気を付けて就活に臨んでみてください。不安も大きいとは思いますが、悔いのない就活を目指して頑張りましょう!
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