学生時代文系大学からIT業界に入ったという株式会社リゾーム代表取締役社長の榮澤 暁誠さん。会社の成長を考えるそのまえに個々の社員が成長できるようにしたい。そんな企業風土のもと社員を大事に育てる全員参加型の会社経営術とは。

株式会社リゾーム 代表取締役 榮澤 暁誠氏
好きな女性のタイプ 奥さん
歴史上の人物 西郷隆盛  好きな酒 焼酎

ー IT業界へ入られたきっかけは何だったんでしょうか。

私は学生時代に文系の大学に通っていまして、お恥ずかしいのですがあまり勉強もせずに、数で言うと30以上のアルバイトに明け暮れていました（笑）。そんなバイトに明け暮れていた大学２年の時、交通事故に遭い声帯を痛めて声がでなくなりました。それから就職活動にはいりまして、銀行や証券会社の営業職を希望しておりましたがことごとく失敗…。そんな中、銀行や証券会社関連のシステム会社の存在を知りました。当時はシステム ＝ ゲームの延長？としかイメージがわかなかったことを今でも覚えています。そして、就職先をシステム会社に絞り、銀行の子会社であるシステム開発会社に入社することができました。そのシステム会社は文系でも受け入れていて、入社してからの研修教育が充実しており、システムの基礎を学ぶことができました。当時、新入社員として半年ぐらいの研修を受けましたがその研修はしっかりとしたカリキュラムが組まれていましたので情報技術の基礎を学ぶことができました。その後は証券会社に派遣されましたが証券の知識もあまりなかったのでとにかく大変だったことを覚えています。当時はバブル経済の中で、銀行のシステムエンジニアとして６年間務めました。ところがですね、バブルがはじけてなんとその銀行がなくなってしまったんです。その後はいといろ迷う中で今後は違うことをやりたいと思い、資格取得を考え、社労士を目指したんです。そして独立を考えるようになり、システムの派遣業をしながら社労士としても仕事をはじめていくことになります。

ー 企業との直接取引を目指し、30歳で起業。

その後、現場で一人でやっていると直接、仕事の依頼を受けるようになりましたが、相手が上場企業だったので法人でないと取引ができないという話しもあり30歳の時に法人を設立しました。起業意識はあまりなかったのですがこのような流れで一人で会社経営がはじまりました。それから１年ぐらい一人でやっていましたが現場で出会う人の中で徐々に人が集まりはじめました。仕事はそこそこあったんですが人を雇用している意識がなかったためか人が増えてくると派遣した人のトラブルなんかありました。いろいろな人が集まっていましたので。いろいろ勉強になりました。

ー 会社の成長要因を教えてください。

リーマンショックの時は仕事もなくなって大変で、ITサポートサービスなんかもやったり個人のお客様向けにも仕事を広げていたりしました。そのリーマンショックの後でも採用を続け、人材採用を続け人員を増やして来たことが成長要因なのかなと思います。その他、制度改革をしまして、人事評価を制度化して社員のモチベーションをあげるようにして社員を大事にしてきました。その他弊社の特長としては社員数約５０人いるのですがひとりづつ週に１回１対１でランチミーティングしているんです。社員からは煙たがられているかも知れないのですが（笑）。 会社だと話せないですからね、約２時間は話していますよ。やはり、ランチミーティングをやるのとやらないのでは全然違いますよね。忘年会ではひとりづつスピーチしたり、私自身、メルマガを発行しているんです。僕のこと知ってもらいたいので（笑）。社員のことは大事にしてますよ。人を育てないと会社は成長できないですからね。 僕は時間をかけて人を育てることを大切にしています。

ー どんな人に入社してもらいたいですか？

新卒採用と中途採用をやっているのですが来年は９名で、毎年6人前後を採用しています。そして求める人物像についてはコミュニケーション能力を重視していますね。ありきたりですがやる気のあるひとです。 それらが仕事を進めていく上でのチームビルディングにつながっていくと考えています。

ー 最後に、就活生へアドバイスをいただけますか。

自分はアルバイトばかりしていたのでエラそうなことは言えないのですが、バイトでもいいのでいろいろ経験した方がいいですね。勉強だけだといろいろな社会とのギャップを感じてしまい苦労すると思うのです。是非、学生には色々なことにチャレンジしてもらいたいです。