突然ですが、就活生の皆さんはどのように企業選びをしていますか?
企業規模、事業内容、社風など、様々な要素を見比べて吟味しているかと思います。今回は中小企業にフォーカスを当て、基礎知識と企業選びのポイントを解説していきます。
中小企業の定義
中小企業という言葉はよく耳にしますよね。では、どういった企業が中小企業と呼ばれるのでしょうか。中小企業庁による定義は、以下の通りです。
業種ごとに定義が異なります。
ちなみに、ソフトウェア業・情報処理サービス業では、資本金3億円以下または従業員300人以下を中小企業としています。
中小企業ってどれくらいあるの?
参考 「平成28年経済センサス―活動調査」
現在の日本における中小企業の割合は、全企業のうち99.7%を閉めており、日本経済の顔とも言える存在です。私たちの生活に密着したサービスの提供だけでなく、世界的な先端技術の活用や貢献度の高いビジネスの担い手になっている企業が数多くあります。
中小企業全体では約3,200万人が雇用されており、日本の従業者の約7割が中小企業に勤めているということになります。
ちなみに、東京都内だけで見てみると中小企業の企業数・従業員数ともに割合は減少しています。これは、大企業の本社が東京都内、特に23区に集中していることが要因です。
参考 「平成28年経済センサス―活動調査」
中小企業に向いている人
大企業と中小企業には向き不向きがあります。せっかく新卒として働くのであれば、自分に合った企業と出会いたいですよね。
中小企業には、日々の業務にスピード感があり、個人の裁量が大きいという特徴があります。また、経営者との距離が近いため、直接指示・指導をしてもらえるという環境は大変な魅力です。社員数が少なくチームワークを大切にするため、人間関係が良好である場合が多いというメリットもあります。
これらを踏まえ、中小企業に向いている人は以下の通りになります。
- スピード感を持って仕事がしたい人
- 知識は無くても学ぶ意欲のある人
- 業務や日常の変化を楽しめる人
- 若いうちから責任のある仕事をしたい人
- チームワークを大切にしたい人
- 将来的に独立・起業を視野に入れている人
中小企業ならではの企業選びのポイント
中小企業を志望すると決めた場合、次にどういった企業にエントリーするのかを考えなければなりません。どのような基準で選ぶべきなのでしょうか。
1.社風
中小企業選びの基準として大切なのは「社風」です。少人数で構成されている中小企業では、社風が合わないと長期的に働くのは難しく、居心地の悪い思いをすることも…。
せっかく入社した企業をすぐに辞めてしまうのは避けたいものです。積極的に説明会やOB訪問を行い、実際に企業の人と話をする機会を設けることで自ずと社風が見えてきます。
2.軸と比較する
自己分析を行うと、自身の興味・能力・価値観などが見えてくると思います。それをもとに譲れないことや優先したいことを明確にして軸を決定します。
※「スキルアップできる職場で働きたい」、「通勤時間は1時間以内」、「他業種と関わりが持てる」、「研修制度がしっかりしている」など。
その軸と企業を比較するだけで膨大な企業数の中から絞り込むことができ、入社後のミスマッチも避けることができます。
3.中小企業を狙うならIT業界
中小企業を選ぶ際は、成長性・安定性についても知っておきたいところです。時代の流れにより、将来的に低迷してしまう業界・職種が存在するからです。
では、なぜ中小企業を狙うならIT業界なのでしょうか。それは、ITシステムが更に普及して業界全体が成長することに加え、社会に必要不可欠な存在となるからです。ITシステムの担い手であるIT中小企業には圧倒的な需要があり、最先端技術を取り込むことでこれからも安定して存続していくでしょう。
このように業界全体の動向を確認し、企業の成長性・安定性を視野に入れて絞り込めば、自身の将来についても考えやすくなります。
おわりに
中小企業について就職活動の視点から解説しました。いかがでしたか。
世の中の流れが変わり、大企業が安泰という時代は終わりを迎えています。自身の意思を尊重し、興味のある仕事に挑戦する人や転職をする人が増え、それが当たり前の時代になりつつあります。だからこそ、中小企業を視野に入れていただきたいと思っています。
企業規模やネームバリューに捉われずに、納得のいく企業選びを目指してください!