「業界研究」とは、金融業界やIT業界のように様々な企業が分類されているジャンルを理解することです。これを行うことで、業界の将来性や成長度、業界内での各社の関係性を知ることができ、就活をする上で必要な情報を得ることができます。
業界研究には、「世の中に存在するあらゆる業界を知る」、「志望する業界を絞り、理解を深める」という二つのステップがあります。この作業は、エントリーする企業を絞り込んだり、志望動機を考える上でとても重要になります。
それでは業界研究について見ていきましょう。
業界研究の目的とステップ
業界研究は、「将来の選択をより良いものにするため」の第一歩として行われます。就活が成功するかどうかにもかかわってきますね。前述した二つのステップで進めていきますが、それぞれにどのような目的があるのでしょうか。
世の中に存在するあらゆる業界を知る
このステップでは、浅く広くというイメージで業界の全体像を捉えます。
どうしても金融や広告などの人気業界に目が行きがちですが、世の中にはあなたの知らない業界がたくさん存在します。それらがあなたが本当に望む働き方ができる場所かもしれませんし、まずは視野を広げて選択肢を増やしましょう。
また、既知の業界であっても抱いていたイメージとの違いを認識することができるなど、さらなる理解にも繋がります。
志望する業界を絞り、理解を深める
全体像を掴むことができたら、次は業界を絞っていきます。
このステップでは、絞った業界について深く理解することを目指します。その業界の将来性や成長度、業界内での各社の関係性をしっかりと把握することが重要になります。
業界研究のポイント
業界研究で意識すべきことは…
構造を意識して全体像を捉える
その業界がどのような位置づけにあるかを意識します。マーケットの規模と推移、代表的な企業や各企業の違いなど、最低限の情報は調べておくと役立ちます。
業界ごとの特徴を把握する
業界が取り扱うサービスや顧客の形態(BtoBやBtoCなど)などの情報は欠かせません。面接で質問されることも多いので押さえておく必要があります。自身のキャリアプランと業界の特徴を照らし合わせて志望業界を決めるためにも重要なポイントです。
業界の現状と将来を考える
業界の現在や将来が安定しているのか、またどの程度成長していく業界なのかを確認しておきましょう。「その業界がどのようにして利益を生むのか」という業界の構造や、「東京オリンピックの恩恵を受けることが期待される不動産業界」というような業界全体の高利益の機会、「2020年以降の維持・管理」などのリスクなどを軸に考えると良いかもしれません。これらはあなたのキャリア形成にも大きな影響を与える情報です。
業界研究専用のノートを作ったり、ポイントを踏まえて下表のようなものを作ると、情報が整理されて見やすくなるのでおすすめです。
業界研究の手段
業界研究にはいくつかの手段があります。
業界研究のスタートに「就活情報サイト」
就活サイトでは、採用情報やイベント情報だけではなく、様々なコンテンツが用意されています。その中には業界の全体図と共にわかりやすく解説されているものも多くあります。業界研究のスタートとしては非常に分かりやすい情報源です。
業界を詳しく知るなら「雑誌・書籍」
業界研究誌は、その業界について詳しく書かれているため情報収集に適しています。各業界の動向や特色に加えて具体的な職種も紹介されているので、理解しやすいと思います。
また、各業界の情報だけでなく、全体像を掴める「業界地図」のような書籍も毎年出版されています。まだ業界があまり絞れていない人や、いろいろな業界を見比べたいと思っている方におすすめです。
何かと出費が多い就活中にすべての業界誌を揃えることは難しいかもしれません。学校や公共の図書館にも置いてあるので活用してみてください。
最新情報を入手するなら「新聞・ニュース」
定期的にチェックすることで様々な業界の動向を確認することができます。
日本経済新聞は業界研究に適したメジャーな紙媒体ですが、新聞を読むことに抵抗のある人はニュースアプリや情報番組をチェックしてみるのも良いでしょう。朝の準備時間や移動の合間にササッと確認できます。
また、業界団体のWebサイトにもタイムリーに情報が更新されるので、余裕のある方はチェックしてみてください。
リアルな声を聞く「業界研究セミナー」
学校や企業説明会の会場などで行われる業界研究セミナーは、各業界のことを深く知ることができます。実際にその業界で働く人から話を聞くことができ、疑問に思ったことはその場で質問できます。業界のリアルな最新情報を入手する貴重な機会です。
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業界研究といえば「OB・OG訪問」
気になる企業を訪問するOB・OG訪問は、仕事内容を知る上で最も適した手段と言えるでしょう。なぜなら、具体的な仕事内容、会社内の実情、やりがい、業界の課題点など、自分では調べきれない内部情報を知ることができるからです。訪問前にはできるだけ情報収集を済ませ、質問内容をまとめておきましょう。
また、できるだけ多く、且つ多世代の社会人から話を聞くと良いでしょう。情報源を一人に絞ると偏った意見になる恐れがありますし、多世代に聞くことで自身のキャリアをイメージしやすくなります。
学校で気軽に相談「キャリアセンター」
学校のキャリアセンターでは、在学生の就活サポートを行っています。通っている学校内で気軽に相談でき、自分の専攻分野や興味のある業界を考慮してアドバイスをしてくれます。業界についても教えてくれるので、他の方法と併用すると良いでしょう。
就活のプロに頼る「新卒向けのキャリアコンサルタント」
業界の詳しい情報を一人で調べきるのは、なかなか大変な作業ですよね。そこで、就活のプロであるキャリアコンサルタントに頼ってみるのはいかがでしょうか。
業界について正確な情報を持っているだけでなく、各企業の詳しい概要や就活で必要な情報を教えてくれます。不安なことは面談を通して解決してくれるでしょう。
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この他にもSNSを活用して気になる業界の企業アカウントをフォローしてみたり、企業説明会に参加するなど手段は数多くあります。
いくつかの方法を並行して行うなど、あなたに合った方法で業界研究してみてくださいね。