【IT業界研究】|ハードウェア業界

IT業界は、主に「ハードウェア」、「ソフトウェア」、「インターネット(web)」、「情報処理サービス」の4つに分類できます。それぞれ役割は異なり、職業選択をする上で把握しておかなければなりません。今回は、「ハードウェア業界」について理解を深めるとともに、就職難易度についても見ていきましょう。

概要

ハードウェアとは、「機械、装置、設備」のことです。コンピュータを構成している電子回路や周辺機器など(キーボード、マウス、モニター、プリンター、ゲーム機器 etc)の物理的実体のことを指します。いわば、ソフトウェアを入れる「入れ物」の役割ですね。インターネットやその他のIT(情報通信技術)を活用するための端末です。

以前は「ITを活用する端末=PC」でしたが、最近では私たちの身近にある家電やスマートフォンなどのあらゆるものにIT化が進んでいます。こちらは「IoTInternet of Things)」という言葉が有名ですね。「モノのインターネット」とも呼ばれ、身の回りのものが将来的にインターネットに繋がる仕組みのことです。IoTビジネスが今後加速を続けていく分野であるように、ハードウェア業界はこれからさらにニーズが高まっていく業界と言えるでしょう。

IoTの例

テレビやエアコンを利用するシーンを考えてみましょう。最近はテレビをインターネットに接続したり、職場からスマートフォンで録画予約をすることができます。エアコンも同様に、スマートフォンで遠隔操作することにより、帰宅時間に合わせて室内を最適な温度に保つことができます。

また、電車やバスの交通機関で遅延が起きた場合に、Webサイトなどでリアルタイムな運行状況を知ることができます。このように、様々な分野で活用することができ、世の中をますます便利にする仕組みが「IoT」です。

代表的な職種

ハードウェアエンジニア

ハードウェアとは、コンピュータなどの電子回路や電子機器を指し、それらの設計を行うエンジニアをハードウェアエンジニアと呼びます。ハードウェアエンジニアの担当分野には、電気機器だけでなく、機械全般が含まれることもあり、電気分野以外の知識が求められます。ソフトウェアや光学、物理の知識、品質や生産管理に関わる知識を幅広く要求されます。

組み込み系エンジニア

組み込み系エンジニアとは、コンピュータで制御できる製品に組み込まれるシステムの開発を行うエンジニアのことを指します。製品の安全性や機能の正確性を重視し、常に最先端のIT関連技術を使用しています。
類似した職種にコントロールプログラマ(組込系)があり、ハードウェアの中に組み込むためのプログラムを作っています。

セールスエンジニア

セールスエンジニアとは、営業職と技術職、両方の要素を持つ職種を指します。ハードウェア業界で言うと、メーカーの営業職が一般的ですね。販売店のスタッフへ製品の特長や良さを伝えるには、技術者としての知識が必要不可欠になります。

代表的な企業

ハードウェア業界と聞いて初めに思い浮かべる企業は、やはり「Apple」ではないでしょうか。MaciPodiPhoneiPadAppleWatchなど、Appleは革新的な製品を数多く世の中に送り出し、時価総額No.1に君臨している超巨大企業です。また、インターネットサービス最大手の「Google」も、スマートフォンPixelAIスピーカーGoogle Homeなど、近年はハードウェアの開発に力を入れています。
日本の代表的なハードウェア企業には、「NEC」、「富士通」、「東芝」、「日立」 などのメーカーが挙げられます。

市場規模

2017年の国内企業向けハードウェア市場は、成熟化の動きに反して前年比8.3%増のプラス成長でした。市場規模は、2,223億円4,600万円となっています。

今後の動向

ハードウェア業界の今後の動向としては、2022年までの年間平均成長率がマイナス2.4%と予想されています。これには二つの要因があり、一つは「ワイヤレスファースト」の動きが本格化していることです。これにより、企業向けイーサネットスイッチやルーターは成熟化が進むでしょう。

もう一つは、20201月にWindows7のサポートが終了を迎えることです。2019年に大幅な更新需要増がコンピュータ市場で予想されていますが、その反動で2020年はマイナス成長と予想されています。

しかし、ハードウェア業界全体が成熟・衰退するわけではありません。ワイヤレスファーストの動きで、無線LAN機器市場は今後も成長を続けます。
また、スマートフォンやインターネットの普及により、各社がより良いアプリケーションソフトウェア開発を競い合っています。高性能なソフトウェアができれば、それを搭載するハードウェアが必要になります。つまり、ハードウェアはどんな時でも基盤であり、無くてはならない存在なのです。

他には、先ほど触れたIoTも話題になっており、IoTビジネスは大幅な市場拡大を続けるでしょう。これからはモノがインターネットにつながる「IoT時代」に突入します。そうすると、異なる製品同士がインターネットで繋がり、様々な分野に組み込み開発が関わることになります。ロボットやドローンなどのニーズが急増しているということもあり、発展が望まれる分野です。

気になる就職難易度は…

ハードウェア業界の難易度:★★★

ハードウェア業界の就職難易度は、最大の星3つとなっています。
近年、文系学生を積極的に採用しているIT関連企業は増えていますが、この業界はそうもいきません。ハードウェアの開発には資本力が必要になるため、大手企業が多い傾向にあります。大手企業が多いということは、企業数も少なく、倍率が高い状態です。学歴も重視され、IT業界の中でも特に専門知識が求められる分野のため、文系や未経験からの就職は難しいのが現状です。