【IT業界研究】|ソフトウェア業界

IT業界は、主に「ハードウェア」、「ソフトウェア」、「インターネット(web)」、「情報処理サービス」の4つに分類できます。それぞれ役割は異なり、職業選択をする上で把握しておかなければなりません。今回は、「ソフトウェア業界」について理解を深めるとともに、就職難易度についても見ていきましょう。

概要

ソフトウェアとは、ハードウェアを動かすためのプログラムの総称です。単に「ソフト」と呼ぶこともあります。コンピュータや周辺機器などの目に見える機器をハードウェアと呼ぶのに対し、ソフトウェアは実態を持たず、目に見えるものではありません。

ソフトウェア業界は、基本ソフトウェアのOSやアプリケーションソフトウェアなどの開発のみならず、様々な職種の技術者が活躍する業界です。パッケージソフトウェアからインフラを担うシステム構築まで、幅広いシステムを開発・運用しています。

ソフトウェアの種類と例

ソフトウェアは、主に以下の5つに分類されます。中でもOS(オペレーティングシステム)と、アプリケーションソフトウェアは基本知識なので、押さえておきましょう。

OS(オペレーティングシステム)

OSは、コンピュータが作動する上で欠かせない基本ソフトウェアで、後述するアプリケーションソフトウェアを動かすために必要な土台・環境です。また、コンピュータ本体やマウス、様々な周辺機器を連携し動作させる役割も担っています。ハードウェアやソフトウェアを快適に使うためのパイプ役です。
OSの例として、Microsoftの「Windows」、Appleの「MacOS」などが挙げられます。

アプリケーションソフトウェア

アプリケーションソフトウェアとは、OSの環境下で動作する、特定の目的のために設計・開発されたソフトウェアのことを指します。コンピュータ上で、ユーザーが実際に作業を行えるように作られました。
例としては、Excelが代表的な「表計算ソフト」、Wordで知られる「文書作成ソフト」、「音楽ソフト」、「メールソフト」、「ゲーム」、Photoshopillustratorなどの「画像編集ソフト」が挙げられ、無数に存在しています。また、スマートフォンで使われている「アプリ」も、アプリケーションソフトウェアの一種です。

ミドルウェア

ミドルウェアとは、OSとアプリケーションソフトウェアの中間的な役割を担うソフトウェアを指します。OSの基本的な機能だけでは、アプリケーションソフトウェアが必要とする機能をカバーしきれない場合があります。その時に、ミドルウェアが様々なアプリケーションに対して特定の機能を提供します。
ちなみに、ミドルウェアが単独で利用されることはありません。「Webサーバ」、「アプリケーションサーバ」、「データベース管理サーバ」、「MySQL」などが代表的なミドルウェアです。
ミドルウェアの存在により、それぞれのアプリケーションソフトウェアは目的に特化した機能のみをプログラムすれば良いことになります。そのため、アプリケーションソフトウェア開発の際に共通部分を省くことができ、非常に効率的になりました。

デバイスドライバ

デバイスドライバとは、ディスプレイモニターやマウス、キーボード、プリンター、その他周辺機器など、パソコンに接続されているハードウェアをOSによって制御可能にするためのソフトウェアです。デバイスはOSと一体ではないので、デバイスドライバの追加や更新を行うだけで、新しい装置や機能が利用できるようになります。
また、共通化が進んだハードウェア(キーボード、USB、マウスなど)では、OS内部に標準ドライバが含まれているケースが多いです。

ファームウェア

ファームウェアとは、コンピュータや電子機器などのハードウェアに内蔵され、そのハードウェアを制御する役割を担っています。多くはROM(読み出し専用メモリ)やフラッシュメモリに記録されており、他のソフトウェアのように簡単に更新はできません。ハードウェアの基本制御を行うため、勝手に書き換えをすると故障の原因になることもあります。
ファームウェアの一例として「BIOS(バイオス)」と呼ばれるものがあり、コンピュータの電源を入れるとOSよりも先に起動して制御します。

代表的な職種

プログラマ

プログラマ(PG)とは、プログラミング言語を用いて、様々なシステムやソフトウェアを作る仕事です。システムエンジニア(SE)が設計した仕様書をもとにプログラミングを行います。スマートフォンや家電など、電気で動くものはほとんどプログラマの手によって組まれたプログラムで動いています。

アプリケーションプログラマ(業務系)

アプリケーションプログラマ(業務系)とは、企業の業務をシステム化・効率化するアプリケーションソフトウェアを作るプログラマのことを指します。アプリケーションソフトウェアにはいくつかの種類があり、「業務系アプリ」の他に「Webアプリ」、「スマホアプリ」があります。

システムエンジニア(SE)

システムエンジニア(SEは、システム開発に総合的に関わります。顧客となる企業の実現したいことに応えるシステム(ソフトウェア)を設計・開発することが仕事です。

ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアとは、複数のコンピュータや周辺機器などのハードウェア同士を結び、プログラムやデータを共有できるネットワークシステムを設計・構築、さらにその運用管理をサポートする職種です。

代表的な企業

ソフトウェア業界の代表的な企業といえば、サーバの開発企業として圧倒的な知名度を誇る「日本オラクル」、金融向けに大規模システムを行う「NTT DATA」、ウイルスバスターを開発したことで知られる「トレンドマイクロ」、総合業務ソフトウェアを中心に開発を行う「オービック」、POSなどの流通端末で国内最大シェアの「東芝テック」、Photoshopillustratorでお馴染みの「アドビシステムズ」などが思い浮かぶのではないでしょうか。また、ハード・ソフト両方で有名な「日立」、「富士通」なども挙げられます。

市場規模

引用  (IDC Japan 株式会社 国内シフトウェア市場予測2018年~2022年)(Publickey Enterprise IT Technologies

IDC Japan 株式会社(2018年予測)は、2017年の国内ソフトウェア市場は285791400万円、前年比成長率が5.8%と発表。20172022年の年間平均成長率は4.5%2019年には市場規模は3兆を超え、2022年には356949900万円に達すると予想しています。
また、2021年には市場の17.4%をパブリッククラウドサービスの売上が占めるとも言われています。

パブリッククラウドサービスとは?

不特定多数のユーザーや企業向けに、クラウドコンピューティング環境をインターネット経由で提供するサービスのこと。ユーザーはハードウェアや通信回線などを自分では所有せず、クラウドインフラのベンダーが提供するパッケージされたクラウド環境を共有しながら使用する。

今後の動向

スマートフォンの普及により、「android」や「iOS」などの新しいOS(オペレーティングシステム)が誕生したことや、コンピュータでの作業が多様化してきていることから、多種多様なアプリケーションソフトウェアが次々と開発されています。

そのため、今後は顧客からの変更や要望に即座に対応できるスピード型の開発手法が重要視されるでしょう。技術者の能力が売り上げ確保に直接的に結びつき、より高度な知識が必要となります。管理もこれまで以上に重要になっていきます。

また、株式会社フォーバルの調査によると、AI・ビックデータ・IoTに関しても、約3割の企業がすでに取り組んでいると回答しています。

前述したとおり、ソフトウェア業界は今後も成長を続け、さらなる新しいサービスを生み出し、勢いを増していきます。ソフトウェア業界の技術者には、高度な技術とスピード、顧客の要望に応える能力が必須となりそうです。

気になる就職難易度は…

ソフトウェア業界の難易度:★★★

ソフトウェア業界の就職難易度は、最大の星3つとなっています。
前述したとおり、ソフトウェア業界の技術者には高度な技術と能力が問われ、文系出身や未経験者の新卒内定は厳しいのが現状です。未経験からソフトウェア業界に就職するには、他の業界で技術を身に着け、ある程度のレベルに達してから転職するという方が多い印象です。
また、ハードウェア同様、ソフトウェアの開発には資本力が必要になるため、大手企業が多い傾向にあります。大手が多いということは企業数も少なく、さらに人気の業界であるため、倍率が高い状態にあります。