【IT職種図鑑】|ネットワークエンジニア

シェアする

IT業界には様々な業界や職種が存在します。今回は、「ネットワークエンジニア」について見ていきましょう。

そもそもネットワークって何?

IT業界でいうところのネットワークとは、一言で表現すると複数のコンピュータ同士を接続する方法のことを差します。接続方法は様々で、有線、無線、インターネット、イントラネット等があります。

皆さんが普段何気なく利用しているインターネットや共有ファイルの参照、電子メールの送受信等は全て、ネットワーク無しでは成り立ちません。 ネットワークが無ければ、個々のコンピュータや機器は孤立してしまいます。

ネットワークが無い状態を分かりやすく例えると、”圏外のスマートフォン”です。圏外の時はメールを送ることも、Webサイトを閲覧することもできませんよね。
ネットワークはこれらの基盤であり、現代社会では無くてはならない存在となっています。

仕事内容

私たちが普段、コンピュータやスマートフォンでWebサイトを閲覧したりメールのやり取りをする際、インターネット上では様々なデータのやり取りが行われています。

データのやり取りは、実際はルーターなどの「ネットワーク機器」と呼ばれる通信機器が行っています。その機器を用いてコンピュータ間で安全にデータの受け渡しができるように支えているエンジニアを、ネットワークエンジニアと呼んでいます。

つまり、ネットワークエンジニアは複数のコンピュータや周辺機器を結び、プログラムやデータを共有できるネットワークシステムを設計・構築、さらにその運用管理をサポートする仕事です。サーバーエンジニアによって構築されたサーバーを土台に、ネットワークを構築していきます。

こんな人におすすめ

周辺機器に興味がある

コンピュータだけでなく、ルーターやモデムなどの周辺機器に興味がある人は、ネットワークエンジニアに向いているでしょう。コンピュータの内部設計や、どのようにして無線LANを高速化できているのかを知りたい等、業務で日常的に接する周辺機器に興味があると、必要な知識を吸収しやすくなります。

コミュニケーション力がある

ネットワークエンジニアとしてのスキルが上がってくると、顧客との打ち合わせに参加することも増えてきます。そこで、如何に相手が欲しがっているシステムの情報収集ができるか、的確に情報を見抜く分析力があるかが問われていきます。情報収集と分析を行うための「コミュニケーション力」が求められます。

必要なスキル

ネットワークエンジニアは、コンピュータネットワークの設計、構築、運用・保守に特化したエンジニアです。よって、技術的なスキルとしては、ルーターやスイッチ、メール、DNS、ファイアウォールといった、「データ通信関連の知識・スキル」が求められます。

最近では、CCNA(シスコ認定ネットワークアソシエイト)などの資格を取得しておくだけで、ネットワークの構築・運用管理能力を証明することができます。

IT知識・スキル以外の面では、前述した「コミュニケーション力」が最も重要なスキルの一つであると言えます。その他にも、ネットワーク構築や障害解決時に必要な「論理的思考力」、通信プロトコルの確認に要する「調整力」などが求められます。

ネットワークエンジニアのやりがい

IT業界は目には見えない業務が多い中、構築作業や検証作業を通して「実際に機器(ルーターやスイッチ)に触る機会が多いこと」にやりがいを感じる人が多いようです。特に検証では、自身が疑問に思うことを実機ベースで試すことができ、実験が好きな人は楽しく業務に臨むことができます。

また、ネットワークは日本にとどまらず、海外とも連携している場合が多いです。「大規模なネットワークに関われること」も魅力の一つであり、ネットワークエンジニアの特権です。ネットワークを一手に担うことは責任重大ですが、大きなやりがいに繋がるでしょう。

代表的な企業

ネットワークエンジニアが活躍する代表的な企業は、以下の通りです。
ネットワーク機器メーカーやシステム開発会社が主な企業になります。

バッファロー、シスコシステムズ、ヤマハ、NEC、富士通、アライドテレシス、フォーティネット、
アイ・オー・データ機器、デル etc

ネットワークエンジニアの需要と将来性

ネットワークエンジニアの今後についてですが、クラウド化によって急速に変化していく事が予想されます。

AmazonAWS等のクラウドサービスの普及により、ネットワークエンジニアの需要は減るように感じますが、実はそうではありません。実際、設置・管理・運用といった作業は減少しますが、クラウドまで作業領域が広がり、さらに複雑化します。つまり、業務において求められるレベルが上がるということです。

実際に手を動かす雑多な業務が減ったことで、企画力や提案力といった戦略的な部分の能力向上が求められるほか、クラウドの本質を理解したインフラ・ネットワークの構築と運用を進める力が必要になります。

現在、クラウド化が急速に進む一方で、クラウドに精通したエンジニアの数はそれほど多くはありません。これまで通りの仕事をしながら流れに身を任せるのではなく、いち早く知識や技術を身に着けて技術の先端にたどり着くことが重要になってきます。

ネットワークエンジニアの詳細データ

気になるネットワークエンジニアの詳細なデータをまとめてみました。

平均年収

ネットワークエンジニアの平均年収は、500万円前後と言われています。年代別の平均月収は、20代は29万円、30代は36万円、40代は45万円となっており、企業規模や保有資格、経験年数によって変動します。

男女比

ネットワークエンジニアの男女比は、9:1と業界の中でも女性比率が低く、職場によってはほぼゼロというところもあるようです。”男性ばかり”というイメージですが、最近は若年プログラマの女性比率が増加しています。そういった年代がキャリアアップする頃には女性比率向上が見込まれるでしょう。

働き方

監視や運用・保守のポジションは、24時間体制でネットワークに異常がないか常に見張ります。ほとんどの場合はシフト制で、夜勤に回ることもあるので注意してください。

主な開発言語と資格

ネットワークエンジニアとして身に着けておきたい言語に「Python」があります。「Python」は、インフラ周辺で使われている言語であり、仮想化が普及してきた最近では需要が高まっています。また、「シェルスクリプト」や「Peal」、「PHP」なども押さえておくと良いでしょう。
以下では、ネットワークエンジニアが持っていると評価されやすい主な資格を一部ご紹介します。

banner_zoom

シェアする

フォローする